中高生は食べるのが大好きです。特に甘いものが大好きという生徒は男女を問わずに多いでしょう。今回は、彼らが大好きな「チョコレート」をめぐっての話です。さて、チョコレートを題材に、生徒からどんな力や知識、情報を引き出すことができるでしょうか?

【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。

T: I am sure you like eating sweets and candies. In English, people who love to eat sweets and candies are called people who have sweet tooth.

- Do you have sweet tooth?

T: S1, do you have sweet tooth?

S1:Yes, I do. I love sweets. I have sweet tooth.

T: How about your partner. Does she have sweet tooth?

S1: Yes, she does. She has sweet tooth, too. 

have sweet tooth という表現は「教科書からは学べない」表現の典型例といえるでしょう。しかしながら、英語の話されている国や場所で生活すると、日々このようないわゆる「会話表現」を学ぶことになります。また、ときにはこのような表現を知らないことがコミュニケーションの障害になったりすることもあります。Small Talkのなかでこのような表現を学ぶことがあってもよいと思います。英語好きの意欲の高い生徒たちは、特にこのような表現を積極的に学ぼうとします。

今回の話題はチョコレートなのですが、すぐにチョコレートを話題にすることはしません。Small Talkのような活動では、生徒たちが「自然」にコミュニケーションすることを促すので、展開も自然である必要があるからです。不自然な展開は、すぐに生徒たちに「決まった答え」のあるやりとりであることを感じ取らせてしまい、彼らのコミュニケーションへの意欲を削いでしまいます。「自然」なやりとりの演出はSmall Talkをデザインする上で大変重要です。

T: There are many kinds of sweets and candies. What sweets or candies do you like? I like chocolates the most.

- What sweets or candies do you like the most?

T: S2, what sweets or candies do you like the most?

S2: I like cheese cakes the most. I really love them.

T: What sweets or candies does you partner like?

S2: He likes chocolates the most.

T: I like chocolates, too. People like chocolates.

話題をチョコレートに移していくことを目的としているので、この部分のやりとりは極めてシンプルなものになります。それでも生徒は、いわゆるスイーツは英語でもスイーツなのだな、と学んだりするでしょう。注意深い生徒なら、なぜスイーツとキャンディーを分けたのか疑問をもつでしょう。そのような生徒が、後にその理由を調べたり、教師に質問したりするかもしれません。そんな、「自然」な反応を引き出すこともまた、Small Talkのような活動の目的のひとつと言えます。

T: This year, in the U.S, July 28th is National Milk chocolate day. Do you know what the chocolate is made from? Yes, from cocoa. Now, what country do you think the largest producer of cocoa is?

- What country do you think the largest producer of cocoa is?

T: S3, what country do you think the largest producer of cocoa is?

S3: Ghana?

T: No, Ghana is the second largest producer of cocoa. S4, what country do you think the largest producer of cocoa is?

S4: I have no idea.

T: Well, the largest producer of cocoa shares a border with Ghana.

S5: Ivory Coast?

T: Yes, Ghana shares a border with Ivory Coast to the west. Ivory Coast is the largest producer of cocoa. It produces twice as much cocoa as Ghana does. Can you guess what county the third largest producer of cocoa is? Surprisingly it is Indonesia, an Asian country.

やっとチョコレートが話題になりました。ここで、チョコレートをめぐって「英語」+「内容」を学ぶやりとりをします。「英語」としては、be made fromという表現や、the largest producerという表現、borderという単語、twice as much...as....という表現などを学びます。コンテクストがはっきりしているので、これらを理解することはむずかしくないと思います。

「内容」としては、実はガーナは最大のカカオの生産国ではなく、国境を接するお隣の国がガーナの2倍以上の量のカカオを生産していること、第3位の生産国がアフリカの国ではなく、アジアの国であることなどを学びます。実際には辞書巻末の世界地図を見せながらこの話をすると良いと思います。

このような展開をデザインするにもやはり、入念な準備と材料の仕込みが必要になります。コミュニケーションを教える英語教師がするべき「教材研究」は、そのようなものであるべきではないでしょうか?

今回はMilk Chocolate Dayをトピックとした展開例をご紹介しました。これを例として、自分のクラスでの展開例を考えてみてください。次回は、このやり取りについて、さらに展開例を示しながら、この活動の意図と目的について考えます。

この記事をシェアする

関連する記事