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中・高 Week 6-2: Tell me about your town. 町に何がありますか?(後)

生徒が英語で考え、英語で自らの意思を伝え合えるように、教師は授業のなかでどのような仕掛けしてそれを促すべきか?
ここでは、毎日の授業に役立つ問いかけしてのSmall Talkの展開例を紹介します。中学3年生から高校1年生までの生徒を対象とした生徒同士の英語でのコミュニケーションを促す展開例です。

今回のトピックは「Tell me about your town」です。前回の展開をさらに発展させてみましょう。

【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。

T: Today, let’s talk about our towns. Where do you live? How do you like your town? I live in Nakano. I like my town very much. It’s a comfortable place to live in.

   - Where do you live? How do you like your town?

T: S1, Where do you live?
S1: I live in Meguro.
T: How do you like your town?
S1: I like my town a lot.
T: Would you tell me why you like your town a lot?
S1: Meguro is such a quiet place. I like quiet place. Also it is close to Shibuya, Shinjuku and Tokyo.
T: How does your partner like her town?
S1: She lives in Koenji. She says her town is O.K.

前回は「どこに住んでいるか」に続けて「どのくらい長く住んでいるか」を現在完了の文を使って聞きましたが、今回はHow do you like ...? と「好きである程度」を聞いてみました。この質問もまた日常生活では多用される表現です。例に示したように、「すごく好き」を表す表現や、「まあまあ好き」を表す表現を覚えておくと役に立ちます。前回のWhat...is like? 同様、Small Talkで扱うのに適した表現だと言えるでしょう。

T: Well then, what is special about your town? Tsukiji has a great market. Yoyogi has Yoyogi Park and Meiji Shrine.

  - What is special about your town?

T: S2, what is special about your town?
S2: I live in Takadanobaba. There are a lot of colleges in Takadanobaba. You see many young people on the streets. Also there are a lot of small restaurants.
T: Then, what is special about your partner’s town?
S2: She lives in Shiodome. She says there are lot of sightseeing spots in her town.
T: Would you tell me one of them?
S2: Hama Rikyu.
T: Have you ever been there?
S2: No, I have not?
T: Do you want to visit Hama Rikyu?
S2: Yes. My partner says it is a beautiful traditional garden but there are lot of tall buildings around it.
T: You mean, a beautiful traditional garden surrounded by skyscrapers. Sounds so nice.

今回は、生徒たちから自分たちの町についての情報を「引き出す」ことを狙ってのSmall Talkですが、このような場合、What is special about ...?という質問も大変有効です。特にこの質問の場合は、生徒それぞれが自分でspecialだと思うことを話すので、対話がより深まり、面白みが生じます。高田馬場が学生街であることや、汐留の浜離宮が周辺の高層ビルとは対照的な伝統的な庭園であることなどを知って、「へぇ」と興味を持つ生徒もいることでしょう。このような対話は、英語でされている場合でも、私たちが日常的にする対話と変わらぬ内容になります。つまり、コミュニケーションとして「自然」なものになるのです。

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T: Most of you live in Tokyo. If your friends from foreign countries visit you, where do you take them? Do you know any good spots for foreign tourists?

 - Do you know any good spots for foreign tourists?

 T: Does anyone know a good spots for foreign tourists?
S3:I believe Rikugien Garden is a very good spot for foreign tourists.
T: What is Rikugien Garden like?
S3: It is a big Japanese garden built in Edo era. It is so beautiful.
T: What is the best time to visit Rikugien Garden?
S3: Autumn is the best. You can enjoy the beautiful colors of maple trees there.
T: How can we go there?
S3: You can walk from Komagome station of Yamanote Line. It takes about ten minutes.
T: Thank you. I got interested in visiting Rikugien Garden so much.

最後に外国人観光客にお勧めの場所を聞いてみました。今回の問いかけがいままでのものと違っていることに気づいたでしょうか? 今回は特定の生徒を指名せず、全体に質問しています。多くの先生はこのような問いかけに対する生徒の反応が往々にしてあまり良くないことをご存知のはずです。そんな風にはいかないよ、と思われた先生もおられたかもしれません。

日本の高校生や中学校高学年の生徒たちの多くは、英語の授業のみならず、他の授業でも「自分の考え」を他に伝えることを躊躇する傾向があります。教師が質問して専ら自ら答えるような知識重視型の授業の「特定の答えがある」質問に慣れすぎた結果でしょう。しかし、英語の授業は「積極的にコミュニケーションに向かう態度」の育成をその目的のひとつとしています。このような質問に積極的に生徒が答え、自らの考えを伝えるような授業を目指すべきです。それを可能にするには、1年間の授業の最初に教師がそのような意志を生徒たちに伝える必要があります。具体的には、このような質問をして辛抱強く生徒たちが反応するのを待つのです。また、質問自体を「面白み」のある、「自然な」ものにしなくてはならないでしょう。大変なことではありますが、これらは「コミュニケーション」の授業をしようとする教師が避けては通れぬ課題なのです。そしてまた、これらは教師に「強い意志」と「勇気」があれば可能なのです。

このコラムでは、引き続きこの課題について考えていきます。このコラムは勇気をもって「コミュニケーション」の授業をしようとする先生方をサポートするためにあります。

今回はTell me about your townをトピックとした展開例をご紹介しました。これを例として、自分のクラスでの展開例を考えてみてください。

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