グローバルな時代を生き抜くための実用的な英語力を身につける
株式会社 AICエデュケーション(AIC鷗州グループ)
英語教育事業部 部長
黒谷 雅俊 氏
「本気で英語を習得するならAIC」という評価が定着
1973年に広島で鷗州塾を創業して以来、AIC鷗州グループとして、50年以上にわたって教育事業に取り組んできました。現在は、学習塾(鷗州塾)、英語教室、幼稚舎、インターナショナルスクール、スポーツ教室などを、広島、山口、岡山、大阪、京都にて展開しています。世の中のグローバル化が進むなか、近年はグループ全体として英語教育に注力し、グローバルな時代を生き抜くための実用的な英語力を身につけるべく、幼稚園から高校までしっかりとサポートしていくことを方針に掲げています。
当社を選んでくださる保護者や生徒は、英語に楽しく触れたいという方々はもちろん、将来は世界を舞台に活躍したい、グローバルに活躍してほしいという高い志をもっている方々が中心です。大変ありがたいことに、「本気で英語を習得するならAIC」という評価が、英語教室のある地域を中心に定着しつつあると感じています。もちろん、楽しく英語に触れる英会話教室もあってよいと思いますし、特に子どもが幼いうちは、そうした教室を求めているご家庭の方が多数派だと思います。一方、多数派とは異なる、多数派のレベルを突き抜けた、いわばニッチな選択肢を提供するのが、AICであると自負しています。
小学生で英検2級合格を目指す「AIC Kids」
私たちが提供する英語教育の入り口は、幼稚園児です。未就学児に向けては、バイリンガル指導を行う「AICバイリンガル幼稚舎」、年少から小学生を対象にした英語教室「AIC Kids」を展開しています。
「AIC Kids」では実用的な英語力をしっかりと身につけることを重視しており、英検5級からスタートし、小学生のうちに英検2級まで合格することを目標に掲げています。英語を学ぶうえで楽しさはもちろん大事ですが、英語を聞いて理解できる、英語でおしゃべりができるだけでは十分ではありません。AIC Kidsでは、一般的な英会話で重視される「聞く・話す」の力はもちろん、その先にある「英語が読み書きできるようになる」をゴールに定め、オールイングリッシュで4技能を高める指導をしています。教材にはオックスフォード大学出版局の教材を使用し、Oxford Quality Program認定校にも選ばれています。
中高生に向けては、「AIC Teens」を展開しています。AIC Kids同様、オールイングリッシュで指導を行い、英検準1級合格を目標に掲げています。AIC Kidsから継続してAIC Teensを受講する生徒に加えて、中学受験のために英語学習を一時休止していた生徒が、また英語を頑張りたいと受講するケースも見られます。
また、鷗州塾の英語については、目下、指導内容をブラッシュアップ中です。少子化で高校入試のハードルが下がるなか、受験対策だけを目的に塾に通う層は減っています。つまり、いかに付加価値をもたせるかが各塾の課題となっています。そうしたなか、AIC KidsやAIC Teensで培ってきた英語指導の実績を活かして、鷗州塾を英語に強い塾にしていきたいと考えています。
英検は目的ではなく目標。高い目標が生徒の可能性を広げる
先述のように、AIC Kidsでは英検2級合格、AIC Teensでは英検準1級合格を目標にしています。小学生で英検2級合格というのは、正直かなり高い目標です。私自身、普段は高校生に英語を教えることが多く、当初は「小学生で英検2級合格は難しいだろう」と考えていました。しかしながら、英語を聞き取れる耳づくりは小学生のうちに行うのが最適であり、しっかりやればそれだけリスニング力がつくことを実感しました。実際、英検2級のリスニング問題で満点をとる生徒も少なくありません。高い目標を掲げることで、生徒の可能性は大きく広がる。今はそう確信しています。
AIC Teensでは、中学・高校入試を終えて目標を見失いがちな生徒もいるなか、英検という目標があることで勉強を進めやすくなるというメリットがあります。一方、英検合格は「目標」であり「目的」ではありません。英検合格のために勉強するのではなく、本質的な英語力を高めつつ、その指標として英検があるというスタンスは生徒とも共有しています。また、教師側も英検が指標となっています。高校2年生までに英検準1級という目標に加え、中学3年生までに英検2級という中間目標があることから、各学年で具体的な英語力の目標を持ちやすくしています。
英検の受験準備については、英作文の添削や質問に個別に対応することに加えて、二次試験に向けたオンラインレッスンを実施しています。これはAIC独自の「AIC Online English」のコースの一つとして提供しているものです。AIC Online Englishは、外国人講師による1回15分のマンツーマンレッスンで、大学入試対策などさまざまなコースがあります。英検の二次試験対策コースについては、実際の二次試験(面接)を再現した内容で、もとはAIC Kidsの自宅学習用に開発したコースですが、鷗州塾の生徒からも希望者を募り、受講してもらっています。受講者の英検二次試験合格率は非常に高く、100%の回次もあります。
英語力養成のロードマップを描き、英語の地域格差を解消したい
この度、私たちは英検協会とプラチナパートナーシップを締結しました。これを機に「英検プレテスト」を導入し、試験準備に役立てたいと考えています。AIC Kidsの生徒たちは、マークシートの塗り方や問題をどう解いていくかがわからず、試験本番で戸惑ってしまったりミスをしてしまったりする場合があります。本番を疑似体験できることで、安心して本番を迎えられるという意味において、英検プレテスト導入の意義はとても大きいと感じています。
また、今後は英検協会や他のプラチナパートナー塾との情報共有・交換ができることも、楽しみにしています。英検を受ける側の声を聞いていただく機会というのは、とても貴重です。運営側である英検協会と受験者側であるプラチナパートナー塾とが意見を交わし合うことで、英検を、そして、日本の英語教育を、より良いものにしていけるのではないかと期待しています。
英語は、国語や数学に比べて都道府県によって学力差が見られる教科です。公立高校がどのような英語の試験をするかによっても、差が生まれてくるでしょう。生まれ育った地域によって習得できる英語力に差がつくというのは、本来、あってはならないことだと思います。この課題を解決するためにも、私たちが実践を通して培ってきた知見をもとに、幼稚園児から高校3年生までの英語力養成のロードマップを描くこと、そしてそれを全国に展開することが、私たちの今後の使命だと考えています。
そして、もう一つ挑戦したいのが、大人向けの英語教室の展開です。AIC Kidsのレッスンはいつでも参観可能で、いつも多くの保護者の方が見学に来られます。そして、外国人講師とコミュニケーションを取ろうとする姿が見られます。大人になってから英語の大切さを実感したという方も多いでしょうし、英語を学んでみたい、英語を使ってみたいという潜在的な希望があるのではないかと思います。今後は、子どもだけでなく大人にも英語を学べる機会を提供できればと構想しています。