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2020.08.27 授業のヒント Small Talk

中・高 Week 14-1: Have you ever been abroad? 外国へ行ったことはありますか?(前)

多くの中高生が最も楽しみにしている行事のひとつは修学旅行でしょう。初めて訪れる土地についてあれこれ想像を巡らせるのは楽しいことです。今回は、旅をトピックとしながら、様々な表現を自然に使って学ぶやりとりの一例を紹介します。

【展開例】 太字部分の質問は、ペアでお互いに質問させます。

T: Next year, on the school trip, you go to Okinawa. Are you looking forward to visiting Okinawa?

– Are you looking forward to visiting Okinawa?

T: S1, are you looking forward to visiting Okinawa?
S1: Yes, I am.
T: What do you want to do there?
S1: I want to swim in the beach.
T: Is your partner looking forward to visiting Okinawa?
S1: Yes, she is. She says she wants to eat Okinawa soba.

修学旅行に関わって、be looking forward to -ing を使ってみました。この表現は現実のコミュニケーションの場面で頻繁に使われるものです。また、生徒が to -ing の部分をto 不定詞と混同する間違いを犯しやすいので、このように質問として使ってやりとりをし、定着を図ることは有効でしょう。

T: As you know, Okinawa is one of the prefectures in Japan. How many prefectures are there in Japan? Yes, forty seven prefectures. How many of them have you visited?

– How many prefectures have you visited?

T: S2, how many prefectures have you visited?
S2: I have visited ten prefectures.
T: Have you ever visited Kyushu?
S2: No, I haven’t, but I want to.
T: How many prefectures has your partner visited?
S1: He has visited eighteen prefectures. He went to Kyushu and visited all the prefectures there.

行ったことのある県を数えることは、多くの生徒たちにとって楽しいはずです。また、それによって彼らが持つ日本の地理についての知識が活性化されます。訪れた町や観光地の名前は覚えていても、県の名前がわからないなどということも大いに起こり得ます。生徒たちは助け合って県の名前を特定しようとするでしょう。すべて英語でやれたら本当に素晴らしいですね。このコミュニケーションには「美味しさ」があります。

サムネイル画像3-2

T: Now, are you interested in visiting foreign countries? Personally, I am. I have been interested in visiting foreign countries since I was a child. Have you ever been abroad? “Abroad” is the opposite word of  “home” so it means outside home, in your case, outside Japan.

– Have you ever been abroad?

T: S1, have you ever been abroad?
S1: No, I haven’t, but I want to.
T: What country do you want to visit?
S1: I want to visit New Zealand because I have a friend there.
T: Has your partner been abroad?
S1: Yes, he has. He went to the U.K.

home や abroad が前置詞を必要としないことについて「副詞だから」と説明しても生徒はピンとこないでしょう。理屈を教える前にこのようにコミュニケーションのなかで度々使わせ、それが当たり前と感じるように、つまり「定着」させましょう。定着の後で理屈を教えれば、理解の助けにはなります。理屈を先に教えると理解の妨げとなりうる上に、定着の妨げにもなります。

今回は、楽しさのある内容で自然にコミュニケーション活動をしながらも、既習の文法事項を使わせて定着を図るやりとりを紹介しました。現在完了を多用しましたが、コンテクストがはっきりしているので、生徒は特に文法事項として意識しないはずです。負荷は高くありませんが、このやりとりをする必要性は十分にあり、生徒がこのやりとりから学ぶことは少なくないはずです。

今回は、Have you ever been abroad? をトピックとしたやりとりの一例を紹介しました。次回は、これらのやりとりをさらに発展させた展開を紹介します。先生方もご自分で展開例を考え、同時に授業でそれを実践して見てください。

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