5年生Unit1の単元目標を実現する言語活動は、本来、「自分の名前や好きなもの・ことについての友達とのやり取り」です。ペアやグループでの話す活動ができない状況であっても、自分のことを伝え合う活動に取り組みたいと考え、書く活動を活用することにしました。しかし、書くことを嫌がる児童が見られたため、「書きたい」という必然性が生じるよう工夫したいと考えました。
そこで、自分の好きなものなどを楽しみながら書いて伝え合えるよう、単元のゴールを「“Who am I?”クイズを作ることを通して、自分のことを紹介しよう」と設定しました。
導入では、児童にとって身近な教師の好きなこと、欲しいもの等をヒントとして伝え、誰のことを紹介しているのかを当てる“Who am I?”クイズを行いました。教師について新しく知ることに興味をもち、自分もクイズを作りたい、自分のことを伝えたいという気持ちが高まりました。
友達に自分のことをより詳しく伝えるためにはどのようなヒントがよいのかを交流すると、誰に、何のために、どんなことを伝えるかという目的意識も生まれました。様々な好きなことの中から、クイズのヒントにふさわしい内容を考えて、自己紹介文を書こうとする児童の姿が見られました。
できあがった“Who am I?”クイズは、新型コロナウイルス感染症対策のため、指導者が出題し、みんなで誰のことを紹介しているのかを考えました。興味をもって紹介文を聞く児童が多く、友達について新しく知って驚いたり、様々な英語表現を知ったりする楽しさに気づきました。
作成したクイズを紹介された児童は、自分のことを友達に知ってもらえる喜びを味わい、笑顔になりました。クイズの解答として、自分の名前と名前のつづりを発表する際も意欲的に取り組みました。また、指導者による紹介を聞いて発音を覚え、クイズ終了後には、自己紹介文をすらすらと言えるようになった児童もいました。自分で友達に伝えてみたいと思う児童も多く、今後、話し合う活動を再開できる日が待ち遠しくなりました。