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2024.03.12 教育現場より 学校での英検活用

指導の細分化で生徒に寄り添い、モチベーションを上げる環境づくりを

九州文化学園小学校・九州文化学園中学校
小宮昭子先生・福島由紀先生

個々のレベルに合わせた学習を行い、英語力を着実に身に付ける

 今年で創立5年目となる小中一貫体制の本校は教育の軸に3本の柱を設けており、その一つが英語教育です。真の国際人としての活躍を目指し、小学校・中学校ともに国の基準を超えた授業時数があります。
 中学校では週6時間あり、その半分を占めるのが教科書をベースとした私たち日本人教員による「英語」の授業で、習熟度別にクラスを分けています。小テストを繰り返し実施し、文法や語彙力の定着に注力するレギュラークラス。英作文やプレゼンテーションなど、教科書で身に付けた基礎力をアウトプットする力を養うミニアドバンスクラス。最もレベルが高いアドバンスクラスがあります。ただし、アドバンスクラスはネイティブ教員の受け持ちとなっています。
 このクラス分けは変動制で、学期の途中でも意欲やテストの結果によってはミニアドバンスからレギュラークラスになる生徒がいる一方で、ミニアドバンスにステップアップする生徒もいます。各レベルの人数制限は設けていないということもあり、今年度の中学3年生のアドバンスクラスのようにマンツーマンで授業を行っているというケースもあります。

コミュニケーション力を養う、ネイティブ教員による授業も

 コミュニケーションを重視した「イングリッシュ」と呼んでいる授業はネイティブ教員が担当しており、英語力に関係なくクラス全員が一緒に受けます。劇やロールプレイング、詩の創作などにグループに分かれて取り組む、プロジェクト型の発展的なカリキュラムとなっています。
 例えば、今年の2年生は来年訪れるカナダへの修学旅行の予行練習にと、店員と客になりきったシミュレーションを録画して発表。3年生は桃太郎の英語劇を演技だけでなく脚本から演出、ポスター・パンフレットに至るまですべてを手掛ける、といったように生徒の興味を引くようなプログラムを組んで、英語への意欲や関心を引き上げる工夫をしています。この桃太郎劇は小学生も鑑賞し、上演中に「すごーい」と歓声が上がったり、終了後も演者を校内で見かけて「あ、鬼だー!」と話しかけられたりと、学年を越えたコミュニケーションを生むきっかけにもなっていました。

毎日提出する自学ノートで、一人一人に寄り添う

 「英語」の授業では、自学ノートと呼ぶ学習帳を毎日提出してもらっています。生徒自身が苦手分野や伸ばしたい部分の対策を考えて家庭で学習したもので、それを毎日チェックし、何にどう取り組んでいるか、一人ひとりの状況に合った学習ができているかなどを把握するようにしています。そして、適切な学習ができるよう、状況によっては授業の中で個別にアドバイスします。
 この自学ノートは、特にレギュラークラスの生徒に有効だと考えています。ミニアドバンスのクラスでは、意欲的に学習している生徒のノートを紹介することで、他の生徒のモチベーションを刺激することもあります。

学力を伸ばす指標の一つとして英検を活用

 本校は英語に力を入れる指標の一つとして、英検の取得を視野に入れています。いつまでにどの級を目指す、といった決まりは定めていませんが、中学校では年に3回の準会場実施のうち1回はトライしてみようと勧めていることもあり、生徒が自発的に目標を掲げて頑張る傾向があります。
 平均して、中学2年生のクラスの半分は準2級や2級に合格し、3年生になると2級や準1級に合格する生徒が現れるようになります。これには、授業数の多さやネイティブ教員による授業も関係しているのではないかと考えられます。今年も準1級に挑戦した3年生がいますが、そういった生徒の存在は「自分も上の級を取りたい」と他の生徒のモチベーションアップにもつながっているようです。
 授業では特別な英検対策は行なっていませんが、放課後の部活動の代わりに設けている探求学習で、試験直前の週には対策ができるように調整し、過去問題へ取り組むほか個別指導を実施しています。また、対策用に自主学習の作文ノートも作っており、教員のチェックを受けて終わりではなく、必ず清書して復習するように伝えています。
 中学生が英検に積極的に取り組んでいる様子を見て、小学生の志願者も増加傾向にあります。また、どの級でも合格した際は、全校生徒の前で表彰されるので、それもモチベーションアップにつながっているかもしれません。

タブレットの活用でコミュニケーション力を伸ばす

 IT教育も本校が掲げる3本の柱の一つです。英語ではタブレットを活用し、主にコミュニケーション技能を伸ばすカリキュラムに用います。タイピングに慣れていない場合は教科書の内容をすべて打ち込み、それができたら口元がわかるように音読している様子を録画して提出。録画された音や口の形を確認することで、より的確な指導ができます。
 特に夏休みなどの長期休暇にはタブレットでの課題は有効です。自宅での時間が続くと文字に触れることはあっても音声に触れる機会はぐっと減るため、せっかく身に付けた力が元に戻りやすいので、毎日、音に触れてもらうために課題を出しています。
 こうした取り組みやイングリッシュの授業によって、リスニング力やスピーキング力は養われていますが、ライティングは苦手な傾向にあるので、そこをどう伸ばすかは今後の課題です。
 また、3番目の柱として掲げる茶道(日本文化教育)について、修学旅行先のカナダを訪れた際に自分達の文化として説明できるようになることも、目指していきたいと思っています。

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